空気人形
最高でございました。
数年前から見たいとは思っていたのですが、やっと見ることができました。
本も映画もアニメも音楽もそんなんばっか。
早く触れないととっとと死んでしまう。
そのくらい意外と素晴らしいもので世界は溢れ返っているのではないかと思います。(だといいなあ。)
最初この作品、結構舐めてました。B級映画でしょー。いいえそんなことはなかった。
あんまりおもしろくないと途中で別のことしてしまうのですが、そんな隙もないほど引き込まれました。
まずペ・ドゥナの演技が素晴らしいです。
人形のようにぎこちないしぐさや表情。なかなかできるものではないかと。
そして何よりとても可愛い。
すごいなーすごい。
彼女の演技は誰でもできる物ではないですね。代用品はあり得ない。
ダッチワイフであり、中身は空気だけの空っぽな彼女と触れ合う空っぽな人間たち。
生物はどこかしらみんな欠陥があるように作られている。
そこを誰かに満たしてもらわなければ生きていけない。
でも与えられても与えれても心というものは完全に満たされることはないのでしょう。
それでも人間は生きていかなければなりません。
人形の彼女は心を持ってそれを知りました。
人を好きになって、喜びも苦しみも知って、それを知りました。
心があるって尊いことなんですね。
なんだかラストは涙が止まりませんでした。
なんだろう、悲しいとかではなく。
でも心がとても重くなる。そんな映画でした。
はああああああ。